言いたいことを言いたいように

いつの間にかDDになっていたジャニオタ

※すべてフィクションです

自己満足

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ、今日も気分が重い。電車で座れるのがまだ救いか。

重い足を無理矢理動かし、誰も知り合いのいない授業に向かう。むしろ知り合いの居ない方がいいんじゃないのか、と最近思い始めた。

いつものように長机の端に座る。あー、印刷しないといけないレジュメ忘れた。学校内だと印刷するのタダなのにめんどくさがって印刷しない。これは癖だ。この癖はもう直らないのだろう。

 

「おなかすいたー、はよ帰りたいー!」

「お前腹減るんはやすぎやろ、さっきもずっと寝とったし。ほんま寝るの好きやな、自分。」

「眠いんやもん、しゃーないやん。」

 

どうしよう、なんかめっちゃ今時の大学生って人たちが来た……。目の前に座ったし、こういうタイプ苦手なんだよなぁ……。あ、でもこの人を盾にして寝れるじゃないか!いや、ちゃんと授業は真面目に受けよう、受けないとな。

始業のチャイムが鳴る。準備しないと。

 

「あ、レジュメ忘れた。」

「お前いっつもやろ。」

「ごめんて、シゲー見せてやー。後でなんか奢るからー。」

「しゃーないなー、ベリーベリーストロベリーな。」

「シゲほんまそれ好きやなー、帰りでええ?」

「ええよ。」

「やった!サンキュッ!」

 

前の人も忘れてた。お仲間さんや。ってか忘れてる人なかなかにおる気がする。

まぁ、そういうのは置いといて話聞かないと。

 

「今回も参考資料印刷してきたんで配ります。」

 

少し憂鬱だ。このキラキラ大学生から受け取らないといけないのか……。しかも後ろとは少し距離があるから立たないといけないのか、二重苦だ、めんどくさい。

 

「あっ、どうもありがとうございます……?」

 

前に座ってた高身長イケメンは私にプリントを渡すと残りを持ってすーっと後ろの人まで渡しに行った。どこからか小さくだけど、黄色い声が聞こえたような気がする。

顔がイケメンなだけでなく行動もイケメンなのか。天は二物を与えずとか言うけど二物与えとるやん。イケメンすごいなぁ。

 

「お前かっこいいことするなー!」

「イケメンやからな!」

「黙れや、自分で言うな。」

「事実やからしゃーないやん?」

 

この人たち仲良しやし、よう喋るなーと思っていたらずっと座っていた方の人が突然私の方に振り向いた。

 

「こいつ、ほんまイケメンですよねー。イケメン過ぎてむかつきません?」

 

白い歯と、顔の片方に笑窪を見せて冗談っぽく言われた。そのキラキラした笑顔がとても印象に残っている。

突然のことで驚いて反応ができない。

 

「えっ、はい?」

「えー?俺に惚れちゃいましたー?なんてね。」

「えっ?」

 

この人たちは何がしたいんだ。なんだろう、新しいおもちゃ見つけた子どもみたい。それにしてもかわいい笑顔だったな、チラリとさっきの笑窪の人を見る。

 

「それともシゲか!」

「はい?!」

「俺?何もしてへんやん。」

「いやでもこの子シゲの方見たもん!」

「えっと、その、あの……?」

「小瀧、ほら、この子困ってはるやん。それにまだ授業中やろ?ちゃんと前向け。」

「いやいや!最初に後ろ向いたんシゲやん!」

「うっさいわ!授業真面目に聞け!お前寝てないの貴重なんやから!」

 

高身長イケメンはそんなに寝てるのか。とツッコミを入れつつ、数分もしないうちにチャイムが鳴り授業が終わった。

 

「さっきはうるさくてすみませんでした。」

「はぁ……いえ、大丈夫でしたよ?」

「シゲがめっちゃうるさかったでしょ?」

「おーい!小瀧ー!なにしとんねん!はよ行かないと唐揚げ丼なくなる!」

「わかったー!……じゃあ、また来週ね!」

 

そう言い残し走っていった。嵐のように過ぎ去っていったなあ。そして私は安定のぼっち飯。知ってた。いつもと違うのは後ろからの視線を感じる。怖いやつ。気にしたら負けだ、女の嫉妬は怖い。

 

さっさとお弁当を食べ、次の授業の教室に向かう。ここでも同じように長机の端に座る。世界遺産の教科書をパラパラめくりながら授業の開始を待つ。

授業が始まりみんなが寝落ち始めた頃少し前の方でちょっと騒がしい人たちがいる。よく見るとさっきのイケメン2人だった。

 

「何その絵、めっちゃおもろい。」

「これ?先生。」

「ハハハハ!嘘やろ?やっばー!」

「何がやばいねん。」

「お前絵描くの下手やなー。」

「結構頑張ったねんから少しは褒めろ!」

「いやいや無理無理!」

「そこ、うるさいですよ。」

 

案の定先生からの注意が入る。

 

「すいませーん。」

「ごめんなさーい。」

「小瀧のせいやん。」

「いやいや、シゲがそんなん描いてるからやん。」

「俺悪ないわ!」

 

お互いに責任のなすりつけ合いしてるし足でお互いに蹴り合いしてるしこういう男子学生見てて楽しいなあ。

ニコニコして見てたらお昼食べたあとだからか、急に睡魔に襲われ意識が飛ぶ。

 

ふ、と目が覚めると目の前にはケータイやらパスケースやら充電器やらがある。そうか、私は今ベッドの上にいるのか。これは全部夢だったのか。

ケータイで時間を確認すると昼休みがほとんど終わっていた。

 

 

3割脚色して今日見た夢で小説書いてみた。

私小説とか書くの好きなんですよ。読むのも書くのも好き。久しぶりに書いてみ書くなって書いたらこんな感じになった。楽しかったからいいや!